— なぜ?どう対策する? →「具体例 × 証拠」で読み解く未来の家づくり —**
■この記事を読めば分かること
2026年以降に“確実にトレンドから外れる家の特徴”と、
それを避けて「何年経っても古くならない家」をつくるための実践ポイントが分かります。
はじめに
あなたは今、家づくりを考える中で、
「このデザイン、数年後も大丈夫かな…?」
と少しでも不安になったことはありませんか?
近年、SNS・YouTubeの影響で“同じような家”が一気に増えました。
流行が一斉に広がるぶん、流行が終わるスピードもこれまで以上に早いのです。
せっかく高いお金を払って建てる家なのに、
「3年後には古く見える家」になってしまうのは悔しすぎます。
今回は、元ハウスメーカー本社公認の住宅研究者である筆者の立場から、
2026年以降“確実にダサくなる家の特徴”を、理由と対策つきで分かりやすく解説します。
中学生でも理解できるように、
そして大人が読んでも「なるほど…!」と腑に落ちるように構成しています。
読み終える頃には、あなたはきっと、
「後悔しない家づくりの基準」がはっきり見えるはずです。
【特徴①】レンジフードが“丸見え”の家
— 海外の家が美しく見える本当の理由
キッチンに立ったとき、あなたの視界のど真ん中に
大きな“銀色の箱(レンジフード)”がガツンと現れる家。
これは 2026年以降、真っ先に古く見えるデザイン です。
■なぜ、古く見えるのか?
理由はシンプルです。
世界のトレンドは「換気扇を目立たせない」方向へ完全に移っているから。
InstagramやPinterestで人気の海外インテリア写真をよく見ると、
ほぼ例外なく レンジフードが隠れています。
天井にすっぽり埋め込まれていたり、
壁の中に収納されていたり、
デザインに溶け込んでいたり。
「生活感が消えている」
「ノイズがない」
「高級ホテルのような空気感が出る」
これが“世界の当たり前”になっているからです。
■日本ではなぜ難しいのか?
日本は 消防法が非常に厳しい国 です。
海外のような樹脂製ファンのレンジフードは使えません。
必ず金属製で、サイズも大きく、構造も限定されます。
そのため…
✔ 海外デザインをそのまま輸入する → ほぼ不可能
✔ キッチンに埋め込み式を入れる → 激レア&超高額
という背景があります。
■では、日本でどうすればいい?(再現可能な方法)
①「タレ壁」で隠す(もっとも現実的)
レンジフードの前に“薄い壁”を下ろし、
正面から見えないようにする方法です。
施工費も安く、ほぼすべての家で採用できます。
見た目もスッキリし、生活感も消えるためおすすめです。
②「下引き換気(ダウンドラフト)」を使う
キッチン下から吸い込むタイプで、換気扇本体が見えません。
ただし…
・非常に高額
・日本では取扱メーカーが少ない
・オーダーキッチンが前提
というハードルがあります。
■情景描写
想像してみてください。
——新築の家に友人を招いたとき。
キッチンに案内すると、視線の先には“何もない。”
天井から吊るされた銀色の箱もなく、
ただ静かに、上質な空気だけが漂っている。
「え…換気扇どこ?」
と友人が驚く。
その瞬間、あなたの家は“ワンランク上の家”に見える。
そんな未来が現実になります。
【特徴②】“モダンに寄せすぎた”無機質すぎる家
— シンプルを通り越して「寂しい」空間に
2020〜2022年頃、
SNSでは“とにかく装飾を削ったミニマルな家”が大流行しました。
・家具を減らす
・白と黒だけでまとめる
・生活感ゼロの空間
一見スタイリッシュですが、2026年以降は
「ただの寂しい家」 と認識されやすくなります。
■なぜ下火になってきたのか?
理由は明確です。
大量に真似されすぎて“非日常性”を失ったから。
おしゃれとは“非日常”のこと。
みんな同じ方向を向いた瞬間、それは“日常”になります。
つまり…
人と同じミニマル → ただの普通 → 古く見える
という流れです。
■情景描写
コンクリート調の床。
白い壁。
黒いアイアン。
物が少なく、音が吸い込まれるような静けさ。
最初は「映える」かもしれません。
しかし年月が経ち、
家族の物が少し増え、
季節の飾りが並び、
生活の色が入り始めると…
その“無機質な箱”は、かえって周りと馴染まず、
寒々しい印象を与えてしまうのです。
■今は“ホテルライク”がトレンド上昇中
世界の住宅展示会でも顕著ですが、
今は「上質な装飾」を取り入れた空間が主流です。
・木目 × 大理石
・間接照明
・立体感のある壁
・布・石材・金属を組み合わせた素材使い
シンプルすぎず、派手すぎず、
“高級ホテルのような、落ち着いた豊かさ”が求められています。

【特徴③】扉の存在感が強すぎる家
— 海外では「壁と扉が一体化」が常識に
あなたの家の廊下を想像してみてください。
白い壁。
そこにある、木目のドア。
取っ手がついて、枠がついて、扉だけが浮いている。
実はこれ、世界の住宅基準から見ると完全に時代遅れ です。
■2026年以降、一気に増えるのが「一体化ドア」
海外では、壁と扉が“ひとつ”に見えるデザインが主流です。
・枠がない
・取っ手が目立たない
・扉の色が壁と同じ
その結果…
“扉というノイズ”が消え、空間の完成度が一気に上がる。
■情景描写
ミラノで見たショールーム。
壁一面に整然と並ぶリブ材(縦ライン)。
その中に、ひっそりと扉が紛れている。
立ち止まって見ても、どこが入口か分からない。
扉を押して初めて、「えっ、ここ開くの?」と驚く。
空間がひとつの作品のように感じられる瞬間 です。
■日本でも再現できる?
できます。
しかも意外と難しくありません。
✔ 扉と壁を同じ色にする
✔ 枠を細くする or なくす
✔ リブ壁の中に扉を埋め込む
これだけで、家の雰囲気は劇的に変わります。
2027年には確実に普及するので、
今取り入れると“かなり先を行く家”になります。
【特徴④】キッチンとカップボードの色が“完全一致”の家
— 統一=正義の時代は終わった
長年の日本の住宅業界では、
「キッチンとカップボードの色を揃える」が常識でした。
しかし今は “あえて”色をズラす のが主流です。
■イタリアの展示会では「緑 × ピンク」が大人気
イタリアでは…
・キッチン → 深みのあるグリーン
・カップボード → くすんだピンク
という大胆な組み合わせがトレンドです。
聞くと派手に思えるかもしれませんが、
実物は驚くほど品があり、
高級ブティックのような空気が漂います。
■日本での実践ポイント
初心者は以下のように始めると安全です。
✔ 黒キッチン × グレーカップボード
✔ 白キッチン × 木目カップボード
✔ グレーキッチン × ベージュカップボード
色を揃えるより、
ズラした方が空間に“立体感”と“奥行き”が生まれます。
まとめ
2026年以降、確実に古く見える家の特徴は次の4つです。
- レンジフードが丸見えの家
- モダンに寄せすぎて無機質な家
- 扉の存在感が強すぎる家
- キッチンとカップボードが完全一致の家
どれも「少しの工夫」で避けられます。
家は10年20年と住む“あなたの人生そのもの”。
だからこそ、
「何年経っても古く見えない家」 を目指す価値があります。
そして本当に後悔しない家づくりをしたいなら…
住宅展示場に行って、最新の“空気”を体感すること。画像では伝わらない“質感・空気・明るさ・奥行き”を体感すると、
あなたの家づくりの精度は一気に跳ね上がります。


